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月と太陽

先日初めてソリストと合わせたリハーサルで、
これまでどう吹くか考えあぐねていたであろう木管君が
初めて感情が湧き上がるようなメロディを吹いたので、
ああ、この人は反射光のような人だと思った。

ソリストというのは体の中に何かがあって、
太陽のように、ただそこにあるだけで出力したものが価値で、
それはもうほんとに言葉にできない力がある人。

木管君を反射光のような人だと思ったのは、
ソリストとのリハでその光を受けてすばらしく輝いたように感じたからだ。

わたしも空っぽで、感受性が鈍い。
これは占い師という仕事にはとても都合が良くて、
お客様の人生というものすごーいかっこいいものを
わたしの体に丸写しして、そしてリアクションするわけだ。

アクションじゃなくて、リアクション。
誰かの何かがあって、初めてわたしは自分を上手に動かせて、
感情が生まれて、喜怒哀楽が豊かになるんだ。

だからわたしにとってお客様はみんな魅力的で、
照らしてもらうのはとても気持ちいい。

晴れの日は燦燦と輝くような気がするし、
曇っていたら柔らかな気持ちになるような気がする。

わたしは占い師として、
太陽の人にとっての上等な道具になりたいし、
わたしをみて太陽の自分を知って欲しいと思うのよ。