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生きるということ道を歩くということ人間ということ

長女の就職が決まって、大阪伊丹に配属決定。
23年間はあっという間ね。

 

人は生まれてからしばらく、自分の前にだけ道があって、

目の前には誰かがいてわたしたちを道案内していて、

少し時間がたって年頃になってきたら
これから歩いていく道は
ひとりだけで歩いてる気がして、

そこには誰もいなくて
好きなように飾ったり、好きな靴を履いたりします。

大人になったら、これまでは前にしかなかった道に
振り返ったら後ろに道があって、その道を後輩たちが歩いていて、
前にはまだ道案内の人もいたり。

40ぐらいになると
自分の道の前と後ろの両方に道がある事がわかって、
道の中心部分を過ごしていて、
仕事も家庭も人生におけるイベントもたくさんたくさんあったりね。

 

道の中心にいた30年間くらいの時間が過ぎたら
そろそろ前を歩いていた親はもう道から外れようとしているし、

後ろを歩いてきてた子どもは
そろそろ道を自分用に飾り付けはじめたし、

前に伸びてた道がなくなって
後ろだけの道になってきはじめた。

 

わたしはぼちぼち道の先頭に立つことになって、
初めてのことをやっていかなくちゃならなくなる。

この先は後ろにどんどん道が伸びて、

あと50年もすればこの道を卒業していくんだろう。

 

この道を、まだ少しは娘に使ってもらって、
行けるところまでは楽に行ってもらってな。

おおーきいベルトコンベアの上にある、
一人一人が持つこの小さい道は
いろんな色のがあって、
みんな歩き始めて、卒業していく。

そのベルトコンベアの中にわたしもいる。
数多の人間の歩く力がこの大きなベルトコンベアを進めていくんだろう。

3月に家族でディズニーランドに行ってね。
お金もかかるし、手間もかかるし、
出張と重ねていったから時間の調整も大変だったけど、

思い切って行ってよかった。
長女が一人暮らしになる前に行けてよかった。

いい天気のディズニーランドで、
たくさん遊びながらにこにこ笑っていた時に内定通知の電話がかかってきてよかった。

長女は空港セキュリティの仕事をするから、
この旅行で直接触れることができてよかった。

3人で特別なことができてよかった。

ほんとうに、よかったことばっかりだ。

 

バタバタ元旦に産まれて、発達障害があって私も上手に親になれなくて

上手に生きれるように、

困らないように、

死なないように、

担任の先生や私の友人たちがいろんなことをフォローしてくれて、
知らないことをたくさん教えてもらった。

 

わたしが高校3年の時、先生が言った。

「進学で親元を離れるひとは、子どもとして親と住めるのは一生のうちであと200日くらいだぞ。だから、心を込めて毎日を過ごしなさい。」

わたしは18で家を出たけれど、長女は23まで家にいたから、
5年も長く一緒に住めてよかった。

前に伸びる道しかない時には、
その道は永遠に続くと思うけど、

後ろに長く伸びた道をこどもが歩いてくるのはあっという間だな。

転ばないように、ケガしないように、安心できるように

と思うけどそういうわけに行かんか。

石ころを拾いながら、その中の宝石を喜びながら、

長い道の中のほんの少しの時間を誰かと重ねて歩いていくのはほんとうにしあわせ。

転びながら、ケガしながら、安心しながらね。