タロットカードの大アルカナの中で、第5番目に位置するのがこの｢法王」。
お坊さんで慈悲深く良い人間であろうとするその姿は、他のカードに比べると、人間くさいとはいいがたいかもしれません。
しかしこの人、とっても分かりやすく、人に歩み寄ろうとしています。
良いことと悪いこと、自由と束縛などを両方理解し、選択と決断の勇気を人々に伝えようとしているようにもみえます。
そう、人間にとって一番楽なのは、決断しないこと。
誰かに選んでもらい、誰かに決めてもらって、任せてしまうことが一番楽なのです。
だけどそれだけじゃ幸せにはなれない。
だって、他人はあなたの幸せの形をしらないもの。任せていたら、いつまでも「そうじゃない！」という言葉が出てしまいます。
良いも悪いも、決断して行動するためにはいつも勇気を伴い、それは明らかに現実からどこかへの突破を伴うのだと思います。
大衆にはちょっと分かりにくい、真理や宗教をわかりやすいかたちにしたのが「法王」のおじさん。
女教皇が閉鎖的で真理をうちに閉じ込めるのに比べ、
彼は多くの人に教えを拡げていく存在です。
正位置：とても分かりやすい善悪の形。難しいことを理解しやすく伝える言葉や行動。真面目な儀式や式典。規則やルールを守る意欲。
もしこのカードが出たら、あなたの中にとてもきちんとした社会観や、それを求める心があるのでしょう。
コモンセンスや常識、法律が身近にある人には良く出るカードです。
逆位置：逆に、社会や他人の決めたルールに縛られて他の価値観を許容できないことがあるかも。
もし、逆位置でこのカードが出たら、あなたの頭の中の価値観が固まっていないかどうか、一度考えてみてください。
また、このカードの「大勢に伝える力」を考えると、もしかすると間違った信念を誤った方法で伝えようとしたり、正しくないことのトップに立とうとしたりする可能性もみえてきます。
「良い」「悪い」をもう一度考える時期に来ているのかもしれません。
新しい考え方や価値観を生み出すという意味合いもあるので、
あなたのやっていることや伝えたい事が、「正」なのか「邪」なのかをもう一度確認して。
他のカードとの出方もみながら、あなたを応援しているカードをまずは探していくといいでしょう。
☆タロットカード占いをするときには、できるだけ「あなたを応援しているカード」から中心に読んでいくと、より良い未来へ繋がる物語ができます。
消極的なカードに意識を持っていかれすぎないよう、
ニコニコしながらカードを読んでくださいね
